


こんにちは,心理ブロガーのセシルです🍀
今回は,約30年間「社会不安障害(SAD,対人恐怖症)」を抱えてきた私のリアルな体験談についてお話しさせていただきたいと思います。
社会不安障害(SAD,対人恐怖症)とは??


「社会不安障害」とは,ひとことでいえば「対人恐怖症」や「あがり症」のことです。
大勢の人の前で発表を行う時など,主に人から注目を浴びる場面で過度に緊張してしまい,さまざまな症状を伴う病気です。
社会不安障害は,英語でSocial Anxiety Disorderと表記され,SADと略されます。
最近では,“社交”不安障害とよぶのが一般的です。
社会不安障害(SAD,対人恐怖症)について,詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。


経験者が語る「社会不安障害(SAD,対人恐怖症)のリアル体験談」
とにかく注目を浴びたくない


私が社会不安障害(SAD,対人恐怖症)だった頃は,とにかく多くの人から注目を浴びることが苦手でした。
「大勢の人の前で笑われるのではないか」,「大恥をかくのではないか」といつも思っていました。
いま考えると,病気の頃は周りに悪く評価されることが前提になっていました。
良い評価を受けると思えていたら違ったかもしれませんね。
ほとんど誰にも打ち明けられない


男性と女性での違いもあるかもしれませんが,私が病院に通院していた頃はほとんど誰にも打ち明けることはできませんでした。
プライドもありましたし,精神疾患への偏見によって差別されるのではないかと思っていました。
ほとんど誰にも理解してもらえない


社会不安障害(SAD,対人恐怖症)について自分自身も性格の問題だと思い込んでいましたが,周りも性格の問題だと思っていることが多いです。
周囲に病気のことを打ち明けなくても,関わっていれば「精神疾患」への偏見というものは随所に見え隠れします。
勇気を出して病気のことを打ち明ければ,配慮してくれる優しい人はいるかもしれません。
ただ,本当の意味で理解してもらえるかどうかは別です。
どんなことにおいても,人は自分が経験していないことは想像することしかできないからです。
それは自分自身も同じですね。
いじめられやすい


社会不安障害(SAD,対人恐怖症)の方は,他者への警戒心が非常に強いことに加えて,比較的やさしく,正義感が強い方が多いように思われます。
ゆえに,舐められやすく,いじめられやすい傾向があるかもしれません。
堂々と強そうに振舞う人がいじめられにくいのなら,ビクビクと怯えているのが伝わるような人がいじめられやすいのは自然といえます。
社会不安障害の方は,周りを意識しすぎてしまうため,目立ちたくないのにも関わらず,悪目立ちしてしまうということがあります。
まず,前提として世の中には悪い人間はたくさんいます。
気が弱くて優しそうな人を攻撃してやろうという人はいますし,マウントの材料にする人もいます。
私の場合は,病気を克服するまでにプレゼンを多くこなし,体を鍛え上げて度胸をつけたことで自然といじめられることはなくなりました。
いじわるをしてくる相手が職場や家族にいて避けられない場合,相手を踏み台にして強くなるというのも有効な一手だと思います。
嫌いな相手を自分の成長の糧とするのです。
とにかく弱点が多い


社会不安障害(SAD,対人恐怖症)の頃は,非常に緊張しやすくてプレッシャーのかかる場面が苦手だったため,あらゆる場面で自分の弱点に遭遇してしまいます。
というのも,「プレッシャーに弱い」という1つの大きな弱点があらゆる場面で,さまざまな弱点になってしまうからです。
仕事やアルバイトなら,接客が苦手,電話が苦手,発表・プレゼンが苦手,初対面が苦手,人に評価されるのが苦手など,次々と弱点が出てきます。
学校においても同じです。
社会不安障害だった頃は,常にたくさんの危機が存在する世界でした。
多くのチャンスを逃してしまう


社会不安障害(SAD,対人恐怖症)だった頃に非常に多くのチャンスを逃してしまいました。
社会不安障害というハンデを抱えていると,仕事,恋愛,スポーツなどのあらゆる側面において不利にはたらくことが多いです。
仕事では,上司や先輩からプレゼンなどを頼まれると,自信がなくて断ってしまうかもしれません。
そうすると,再び仕事を頼まれなくなります。
恋愛では,好きな人がいてもなかなか告白することができませんでした。
躊躇しているうちに,好きな人が別の人と交際してしまうということもありました。
スポーツでは,プレッシャーのかかる大会で緊張して固まってしまい,実力の半分も出せないということがありました。
私が社会不安障害だった頃,この病気によって「失ったチャンス」の数は計り知れません。
生きづらさが半端ない


社会不安障害(SAD,対人恐怖症)の頃は本当に生きづらかったです。
私の場合,病気を公にはできませんでしたし,病気に気づくのも遅かったです。
人間関係においては,緊張して表情がなかったり,声が小さくなると,態度が悪いと思われたり,やる気がないと誤解されてしまうことさえありました。
病気を克服してから分かるようになったのですが,社会不安障害でなくても人間は動物ですからみんな臆病です。
周りに敵意がないことを示すためにも笑顔は非常に大切だと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は,あくまでも私個人の経験した「社会不安障害(SAD,対人恐怖症)のリアル体験談」をお話しさせていただきました。
デメリットが中心のご紹介となってしまい大変申し訳ない気持ちなのですが,社会不安障害のリアルをお伝えさせていただくことに意義があると思いました。
また,社会不安障害を経験したことによるメリットについても下記の記事でご紹介させていただいております。



本記事によって,社会不安障害についての理解が広がり,病気を受け入れたり,克服のきっかけになれば幸いです。
当事者のご家族や周囲の方々にも知っていただけたらと思います。
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【参考文献】
貝谷 久宣 (監修) (2017) . 社交不安症がよくわかる本
講談社
木村 昌幹 (2009) . 精神科医が書いたあがり症はなぜ
治せるようになったのか 現代書林
岡田 尊司 (2019) . 社交不安障害——理解と改善のための
プログラム—— 幻冬舎
清水 栄司 (2014) . 自分で治す「社交不安症」 法研
山田 和夫 (監修)・山田 和惠 (監修協力) (2014) .
図解 やさしくわかる社会不安障害 ナツメ社
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