こんにちは,心理ブロガーのセシルです🍀
今回は,「【心理学】他人との比較による悩みを解消する『下方比較』とは!?」についてお話させていただきます。
本記事を読み終える頃に,他者との比較で苦しむあなたの心がほんの少し軽くなることを願っています🍀
【心理学】他人との比較による悩みを解消する『下方比較』とは!?
他人と比較して,「どうして自分だけがこんなにダメなのだろう」と落ち込んでしまうことはありませんか?
一般的に,メンタルヘルスの分野では,他人との比較を一切やめることを推奨されている場合が多いです。
私自身も,その考え方に賛同しますし,他人と比較をしないようにすることは大切なことだと思います。
…ですが,それができないから多くの方が悩んでいるのですよね (^_^;)
どうしても他人と比較してしまうということはありますし,周囲の人や家族から比較されることもあります。
人生において,受験,就職,スポーツ,恋愛,あらゆる分野において,他人との比較,競争の連続だからです。
「他人との比較をやめる」ということを一生継続することは,現実的にはなかなか難しいのです。
なぜ他人との比較で苦しくなるのか(上方比較)
ここで視点を変えて考えてみましょう。
「人は,他人と比較してしまうものだ」ということを前提に考えると,なぜ,他人との比較によって苦しむのかという疑問が生じます。
それは,他人との比較において,『上方比較』ばかりしているからです。
『上方比較』とは,自分より幸せであったり,優れている人(または集団)と自分を比較することです。
自己啓発の分野では「下を見るな,上を見ろ」と言われることが多いかもしれませんが,
自分より優れている人,恵まれている人とばかり自分を比べ続けていたら,自信を喪失してしまったり,劣等感を抱き続ける場合もあります。
なぜ他人との比較で楽になるのか(下方比較)
人は,他人との比較によって,苦しむこともあれば,楽になることもあります。
それは『上方比較』とは反対の『下方比較』をしているからです。
『下方比較』とは,自分より不幸であったり,劣っている人(または集団)と自分を比較することです。
たとえば,無名大卒であることに悩んでいる方でも,高校卒業以下の学歴の方と比べれば非常に恵まれていることが分かります。
ママ友と比べて,自分が不幸だと感じるなら,結婚できず,子どものいない方と比べて,どれだけ家庭的に恵まれているかを考えることができます。
災害や犯罪事件の被害者について知れば,自分がいま生きていることがどれだけ幸せなことかを認識することができます。
少し不謹慎にも思えるかもしれませんが,要するに,自分よりも恵まれていない人たちと自分を比べた時に,恵まれないという苦しみや悩み,劣等感は生じないのです。
あくまで,他人との比較によって,劣等感のような苦しみが生まれるのは,『下方比較』ではなく,『上方比較』をしているからです。
まとめ
・他人と比較したり,比較される社会である
・他人との比較で苦しむのは『上方比較』をしていることが原因
・『下方比較』で心は楽になる
いかがでしたでしょうか。
今回は,「【心理学】他人との比較による悩みを解消する『下方比較』とは!?」についてお話させていただきました。
まず,人生は,他人との比較が全てではありませんし,他人と比較せずに,自分軸だけで幸せに生きていくことはとても大切なことだと思います。
ですが,人生において,一度も比較や競争をすることなく生きていくことはほとんど不可能だと思います。
他人との比較で苦しんでいる方は,そもそも『上方比較』ばかりしている状態に陥っていないかを考えてみてください。
世の中には,多くの恵まれない方やもっと苦しい状況にいる方が現実にたくさんおられます。
他人との比較をするなら,『上方比較』ばかりではなく,『下方比較』もすることで,より視野が広がって,自分の恵まれている部分にも気づくことができますよ🍀
今回は,比較するしないではなく,比較の仕方という視点でお話させていただきました。
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【参考文献】
土田照司 (編) (2001) . 対人行動の社会心理学
——人と人との間のこころと行動——
北大路書房
山岸俊男 (編) (2001) . 社会心理学キーワード
有斐閣
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