
こんにちは,心理ブロガーのセシルです🍀
今回は,「【腎不全闘病】点滴を嫌がる猫ちゃんにおすすめ『シリンジで水をあげる方法とコツ』」をご紹介させていただきます。
私が皮下点滴からシリンジでの給水に変更した理由

私の愛猫こてつ君は,ブログでもご紹介させていただいている通り,慢性腎不全で闘病しています。
現在,こてつ君は皮下点滴ではなく,針なしのシリンジを使って,口から給水しています。
我が家では,シリンジで口から水を与えることを「強制給水」と呼んでいます(※シリンジでごはんを与えることを「強制給餌」と言うので)。
こてつ君は,2023年に急性腎不全で入院し,尿管結石を取り除く手術を受けました。
その後,しばらく通院による皮下点滴を継続していました。
腎不全の猫ちゃんにとっては,毎日~週に数回程度の皮下点滴が必要な場合が多く, 医療費もとてもかかります。
なので,動物病院で皮下点滴の練習をさせてもらって,自宅点滴に切り替えるという流れが一般的だと思います。
ところが,こてつ君の場合,病院では簡単にできた点滴が,自宅では非常に難しいのです。
病院では,緊張して縮こまっているこてつ君ですが,自宅では威勢よく抗議し続けます(汗)
慣れた自宅なので,どこに逃げれば良いかも全て分かっているので,一瞬のスキをついて点滴から逃げようとします。
保定袋でこてつ君を固定して,皮下点滴の針を刺すところまでできても,点滴の液剤が体内に入るのを感じると激しく抵抗します。
元気なのは良いことですが,こてつ君は元野良猫なので,とてもヤンチャで,全く大人しいタイプではありません (^_^;)
自宅点滴ができる時もありますが,毎日成功させるのは困難で,通院点滴の時間と費用が大きな負担となり,また,こてつ君のストレスも大きく,本当に途方に暮れていました。
もちろん,こてつ君が自主的に水をたくさん飲めるように,水も部屋中に配置して,水の交換も頻繁に行っていました。
ですが,点滴が不要になるほど,こてつ君が自発的に摂取してくれるわけではありませんでした。
私は悩み抜いた末,「皮下点滴の目的が補水なら,口から水分を与えれば良いのでは??」と考えました。
そこで私は,こてつ君にシリンジで水を与えることにしたのです。
すると,あれだけ点滴を嫌がっていたこてつ君が大人しくゴクゴクと飲んでくれました✨
在宅勤務が主な私だからできることですが,1日に5回に分けて,1回20mlの水をシリンジで口から与え続けました(※現在は1回25mlを複数回与え,1日に100~200mlの水をシリンジで与えています)。

そして,毎日の強制給水を続けた結果,クレアチニンが大幅に改善しました(※上記写真の赤丸部分)。
現在も皮下点滴は行っておらず,毎日の強制給水を継続しています。
最新の検査(2025年1月)でも,クレアチニンは1.90で黒字を維持していました (^^♪
今のところ,ステージ4だった腎不全がステージ2のところで落ち着いています。
シリンジで水を与えるメリットとデメリット(こてつ君の場合)
あくまで,こてつ君の体験談ではございますが,「シリンジで水を与えるメリットとデメリット」をお伝えさせていただきます。
シリンジで水を与えるメリット
皮下点滴よりストレスが少なくなった

皮下点滴からシリンジでの強制給水に変更したことで,こてつ君も私もストレスが格段に減りました。
もちろん,おっとりした大人しい性格の猫ちゃんなら簡単に点滴できたかもしれません。
こてつ君の場合,自宅点滴では強く抵抗されますが,シリンジからの水はゴクゴク美味しそうに飲んでくれます。
私とこてつ君の場合,点滴より強制給水のほうが圧倒的に楽ですし,こてつ君が嫌がらないので,悩みが一気に解決しました。
点滴のために通院しなくていい

点滴のために通院しなくて良くなったので,私もこてつ君も自分の時間が増えました。
そして,なにより家の中は安全です。
外では,キャリーケースの中に入れて,猫ちゃんを運ぶと思いますが,道路には車がいっぱいで,万が一ということがありますから,通院回数が減ることで交通事故のリスクが減少します。
定期検査等で通院することはありますが,毎日のように通院しなくて良いのは本当にありがたいことです。
毎日だと,仕事もできなくなり,医療費も払えなくなるかもしれませんからね (^_^;)
たくさんの道具が必要ない

自宅で皮下点滴を行う場合,点滴の液剤を冷蔵庫で清潔に保管したり,点滴1回につき新品の針が1本必要です。
他にも点滴を垂らすチューブや針を止めるテープなど,用意するものがたくさんあります。
シリンジで水を与える場合,必要な物はシリンジ1本だけで済みます。
管理が楽な点も大きなメリットです。
(※「シリンジ」とは,注射器のことですが,もちろん針なしです。スポイトのように使用して水を与えます。)
大きな節約効果がある

シリンジで水を与えることで,大幅な医療費の節約になりました。
たとえば,私の通う動物病院では,通院点滴が1回約4000円かかります。
これを毎日行えば,毎月約12万円かかってしまいます💦
それがシリンジで給水を行えば,毎日与えても全く費用がかかりません。
私は水道水をブリタで浄水して,シリンジで与えていますが,毎月の費用はシリンジ1本と水代くらいですから,500円もかかっていないかもしれません。
これは飼い主としては大変ありがたいことで,普段の医療費を大幅に抑えられることで,精神的な余裕が生まれ,いざという時の手術費用や治療費の準備ができます。
シリンジは,動物病院によってはもらえるところもあります(※購入する場合もあります)。
ちなみに,私が使用しているニプロのシリンジは1本あたり40円くらいですね(※2025年2月時点)。
最初だけ少し滑りが悪いのですが,すぐに滑らかになってくるので問題なく使用しております。
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自然な水分摂取ができる

これは意見が分かれるところかもしれませんが,本来,水は口から摂取するものであり,皮下点滴は自然な摂取方法ではありません。
やはり動物ですから,口から水を飲むのが自然だと思います。
こてつ君の場合,シリンジで水を与え続けていると,水を飲むことが好きになったのか(または慣れたのか),自発的にも水をたくさん飲むようになりました。
水をたくさん飲むことで,腎数値が下がり,体調が良くなっていることを体感的に理解しているのかもしれませんね。
シリンジで水を与えるデメリット
毎日,何度も給水しなければならない

デメリット1つ目は,給水の回数が多いというこです。
皮下点滴の場合,1日1回なら10~30分程度でしょうか。
シリンジによる強制給水は,1回数十秒程度でできていますが,一度に何度も摂取させることはできません(猫ちゃんも嫌がりますし,誤嚥のリスクもあります)。
基本的に,時間を変えて何度も給水しなければならないので,在宅時間が少ない方には難しいかもしれません。
たとえば,1人暮らしの社会人の方で,毎日,朝から夜遅くまで仕事の場合は,朝と夜にシリンジで給水しなければなりません。
猫ちゃんがスムーズに飲んでくれれば良いですが,気分で飲まないこともあるので,強制給水にチャレンジできる時間が限られている方にはデメリットになる場合があります。
猫ちゃんによってはシリンジによる強制給水ができない

皮下点滴を嫌がる猫ちゃんがいるように,シリンジによる強制給水を嫌がる猫ちゃんもいると思います。
猫ちゃんの性格や状態にもよりますし,飲むのが上手かどうかということも関係します。
シリンジによる給水を嫌がれば飲んでくれませんし,無理やり口の中に水分を含ませても飲み込まずに垂らしてしまいます。
また,無理な給水を行ってしまうと,猫ちゃんのストレスになり,誤嚥のリスクもありますから,絶対にやめてくださいね。
【腎不全闘病】点滴を嫌がる猫ちゃんにおすすめ『シリンジで水をあげる方法とコツ』
あくまで,こてつ君の体験談ですが,最後に,「シリンジで水を与える方法とコツ」をご紹介させていただきます。
口の横からシリンジを入れる

シリンジによる強制給水の方法は,基本的に強制給餌と同じです。
写真のように,猫ちゃんの口の横からシリンジの先を入れると給水しやすいです。
(※シリンジは,もちろん針なしのものです。)
最初はゆっくり慎重に与える

初めてシリンジで給水を行う際は,猫ちゃんが慣れるまで慎重に与えてくださいね。
猫ちゃんをよく見て,飲むペースに合わせて与えるのも重要なコツです。
水が多すぎても誤嚥のリスクがありますし,水が少なすぎてもスムーズに飲めなくて不機嫌になったりします。
猫ちゃんをよく観察して,少し息継ぎをさせてあげたり,人間の赤ちゃんと同じように,大事に,慎重に接してあげる必要があります。
休んでいる時のほうが与えやすい

活発な猫ちゃんだと,歩いている時や立っている時につかまえて水をあげようとしても逃げてしまうかもしれません。
こてつ君の場合,丸まって寝ていたり,休んで落ち着いている時に,シリンジを見せて「飲むか?」と尋ねると,舌をペロペロして水分摂取モードに入ります。
猫ちゃんにとって,飲みやすい体勢やタイミングを見つけてあげるのもコツの1つです。
起床時にたくさん与える

はい,これが強制給水の最大のコツだと思います。
猫ちゃんに関わらず,どの動物も起床時と就寝前の水分補給はとても大切です。
ですが,猫はほとんど寝ていますし,起床時間を把握して水をたくさん与えるのというのは至難の業です。
なので,私は自分の起床時に水をたくさん与えています。
シリンジによる給水は,私1人で行っているので,私が就寝して,たとえば7時間眠ったとしたら,その間,こてつ君は自主的な水分摂取のみで,強制給水を受けておらず,最も喉が渇いている状態です。
なので,私が起床したタイミングで,こてつ君に水をたくさんあげています。
起床時だと,20mlシリンジで1度に4回もゴクゴクと飲んでくれたことがあります(計80ml)。
こてつ君は飲む気満々で,1度に5回以上できそうでしたが,安全のために控えました (^_^;)
こてつ君の場合,何か月も強制給水を続けて分かったコツは「起床時にたくさんあげること」なので,それが可能な猫ちゃんであれば,社会人の方でもできそうですね。
本当は,たとえば,1日に100mlをシリンジで給水するなら,数時間おきにバランス良く与えたいところですが,現実的に難しいでしょうし,皮下点滴の場合も1度に補水しますから,猫ちゃんに負担がなければ問題ないと思います。
やさしく撫でて,やさしい言葉をかけながら与える

私は,こてつ君にシリンジによる強制給水を行う際は,やさしい言葉(猫なで声)で話しかけながら与えています。
また,顔を支えてあげる時に,そっと優しく手を添えて,指でこてつ君の顔を撫でてあげながら与えています。
こてつ君が嫌がらないようにすることはもちろん,シリンジによる強制給水がとても心地の良いものだと思うように最大限の配慮をしています。
そうすることで,安心してたくさん飲んでくれています。
嫌がったらすぐにやめる

シリンジによる強制給水ができるようになっても,猫ちゃんは気分屋ですから嫌がる時もあります。
そんな時は「今は水を飲みたくないんだね」とすぐにやめます。
水を飲むことが嫌いになったら最悪ですからね。
1回25mlの水が入るシリンジで,それをさらに2~3回に分けて与える時もあります。
猫ちゃんのストレスを常に最小化するように心がけることが大切だと思います。
トイレを常に清潔にする

猫ちゃんのトイレを常に清潔に保つために,1日に何度も掃除し,週に1回は猫砂を総入れ替えしています。
これは皮下点滴でも同じですが,たくさん水分を摂取すれば,当然,おしっこの量も増えます。
猫ちゃんがトイレをしたい時に,トイレが汚くてできないというのは最悪の環境ですから,トイレは常に清潔にしてあげてくださいね。
安心してトイレができるから,安心して水をたくさん飲めると思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は,「【腎不全闘病】点滴を嫌がる猫ちゃんにおすすめ『シリンジで水をあげる方法とコツ』」をご紹介させていただきました。
シリンジで強制給水ができる猫ちゃん,嫌がる猫ちゃん,皮下点滴のほうが合っている猫ちゃんもいると思います。
くれぐれも猫ちゃんにストレスを与えないように,嫌がるのを無理やり飲ませたりしないようにしてくださいね。
誤嚥のリスクもありますし,嫌がる猫ちゃんに無理やり強制給水し続けても,シリンジを見るだけで逃げるようになってしまうかもしれませんからね。
そして,普段からの信頼関係もとても大切です🍀
皮下点滴からシリンジによる強制給水に変更を検討される際は,かかりつけの獣医さんとよく相談して決めてくださいね。
私の場合は,ライフスタイルやこてつ君の性格,状態などを考慮して,強制給水が最も適しており,皮下点滴をしていた頃より,腎数値を大きく改善し,こてつ君も元気になりました。
でも状況が変われば,いつでも皮下点滴に切り替えられるように準備しています。
あくまで,飼い主さんと猫ちゃんのそれぞれ状況を踏まえて,ベストな選択をすることが大切だと思います🍀

最後まで読んでくださり,ありがとうございました🍀
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